小1の初プール
小1の時の担任は恐い先生だったと思う。
夏、水泳の時間、顔を水につけるのが恐くてできなかったら頭から沈められて怒鳴り散らされた。
かなり高齢の先生だったからしごきが当たり前だったんだよね。
寒くて歯の根が合わなかった日もあったし、「みんな出来ることなのにどうしてあんた達(もう一人いた)はできないんだ!」と、背中を乱暴に叩かれたこともある。
あの時代はそういう時代だった。
そのあとその先生が担任だった間は、私達は風邪だと嘘をついてプールに入らなかった。
クラス替えがあって担任が替わり、プールの指導もあまり熱心でない先生になったとたん、私は急に泳げるようになった。
顔を水につけるのもクロールも見よう見まねで出来るようになった。
もう一人の子は別のクラスになったけど、彼女は卒業するまで二度とプールに入らなかった。
「行き過ぎた指導」に向いている子は確かにいる。
しごかれて嬉しい生徒はいまでもいるんだろう。
だけど私はたまたま、そうじゃなかった。
私の小学生時代はしごきが当たり前だったけど、私は誰かに強制されて何かをするのが好きじゃなかった。
あの先生は別に、悪い先生というわけじゃなかった。
私の作文をいつも褒めてくれたし、お話を作ると喜んでくれた。
ただ、体育の時間になると鬼と化すだけだった。
私は先生のことを嫌いではなかったけれど、この先生に体育を指導されたのでなければ、もっと早く泳げるようになったろうなとは思っている。
寒い日が続いたが、お盆を迎えて子供達はプールじまいだろう。
近所の温水プールはアイススケートリンクになってしまい、なんだか淋しい。