樹璃という男(後編)
まぁ当然、樹璃も前後編になってしまうよな。
売れてこいつは向日葵樹璃にしてん。
そして逮捕されて店を潰してん。
地元の愛媛県に強制送還されて
Huntは潰れたけどグループとしては絶好調やったから梅田の兎我野町のど真ん中に1階の全フロアブチ抜きという大型店舗Godをオープンさせてん。
この時にレオは出前キングで龍飛は裏方に回ってたんやけど
Godはさらに凄くなった烈火と復活した庵が絶好調やってん。
そのGodがオープンした翌年。
18歳となった樹璃が戻ってきてん。
当時ベンジャミーバトンっていうブラッドピッド主演の若返っていく映画が流行ってて
樹璃「どうもー!Huntの時は21歳やったんですけど、戻ってきた今は18歳です!ベンジャミーバトンと同じなんですよ!」
って周りに言ってたわ。
そして
戻ってきてすぐに恐喝で逮捕されてん。
そこは俺が一瞬で助けてやったんやけど
もう顔馴染みとなった女性の刑事さんから
「コヤチ、悪い事は言わんから、あの樹璃って男だけは雇わんとき!事情聴取をしててもあいつだけは他の人と全然違う!悪魔みたいや!これは仕事としてじゃなくあんたの為を思って言ってるんやで!」
って言われてん。
もちろんその後も気にせず雇ってたら
またすぐに売れて、今度はGodのナンバーワンになってん。
当時は大出世して紅亜っていう店長がいて
その右腕として樹璃はマネージャーに出世させてん。
その後もまた樹璃は暴力事件を起こして逮捕。
その際に樹璃が暴れたり不当な取り調べがあったりいろいろして、そこを俺が突きまくって何もなかった事にしてやってん。
あの国家権力が
「もう一生、コヤチと樹璃とは関わりたくない!」
って言ったほどやねん。
その後
マネージャーの樹璃を筆頭とした従業員の主要人物の約半数が一気に集団で飛んでん。
それによりGodは閉店し、再び小型化。
店を2つも潰した男って、ある意味凄いよな?
俺はすぐに捕獲に動いて順番に捕まえてやったけど
その時に発覚した事実が衝撃やってん。
樹璃は店のマネージャーでありながら他で黒い交際もしていて自分自身も清原と同じようになってて俺が借りてやってる店の寮で従業員達に売り捌いてみんなを清原にしてて全員で飛んだらしい。
こんなもん、俺にどうしろと?
この時はホンマに大変やったわ。
ちなみにその集団飛びの時に誘われてもないのに自ら参加して相手にされずその時一緒にいた樹璃の彼女を襲おうとして拒否されて居場所がなくなって泣きながら戻ってきて当然俺にも拒否されて客のところへ行こうとしたら「私はあんたの親じゃない!」と拒否されて実家へ戻ったら「無職の人間はいらん!」と拒否されてもうどうしようもなくなって仕方なく俺が再度雇ってやった男が庵やねん。
やっぱこいつが1番ゴミかもな。