GRANITE HOUSE たにへいさん還暦感謝祭&ニューアルバム発売記念ライヴ参戦してきました

夏季休暇(お盆休み)の真っ只中、何を思ったか新橋までグラニットハウスのたにへい還暦感謝祭&ニューアルバム発売記念ライヴに参戦して参りました。

【ダディ竹千代さんの経営するライヴハウス新橋ZZ】

ラニットハウスは子供バンドの70年代の黎明期からのギタリスト、谷平こういちさんと

谷平さんの弟さんでもあるヴォーカルのぴーさん、バンマスのベーシスト、ノースビッチさん、そして子供バンドを谷平さんと共に支えてきたSNS日記でも多忙な日常を愉快なタッチで執筆中のやまとゆうさん(友達さんでもあります)からなる99年から活動している(OIKOTから改名)ピュアなロックバンドだ。

自分自身、リアルタイムでは子供バンドやうじきつよしさんのライヴは観たことがないし、知識も殆ど無かったのだが(北斗の拳の主題歌は知ってたけどもw)SNSでドラマーのゆうさんの日記の愛読者になって以来、興味が沸き、次第にバンドの音源を買い揃え、「中々良いなぁ(悪くないね)」的なトコロから、ライヴを観る度に思い知らされる経験と実力に裏打ちされた確かな演奏力やキャッチーな楽曲、考えさせられるけど、優しくて励まされるかのような元気の出て来る歌詞の世界観に徐々に嵌っていき、今ではライヴを心待ちにしているような状態だ。

谷平さんの還暦祝いとシンプルに命名された5枚目のフルレンスアルバム「5」の発売記念イベントも兼ねてのライヴということだったのだが今回の新作「5」はとにかく楽曲の質が高いと思う。

全曲シングルカット出来るんぢゃないかってくらいのキャッチーで胸を打つ、優し気なメロディのある曲とそれに対比するような哀愁味溢れる哀し気なナンバーが並ぶ。どこか大陸的である意味ブルーズバラードと表現しても良い気がする「少女オーラ」で幕を開けるこの新作はキャッチーで限りなく優しい「見えないもの」と続く。ライヴのオープニングナンバーにもなっている「ボール」は当に生き抜く力を与えてくれるようなアンビシャスな意を持つナンバーに聴こえるし、ぴーさんの爽やかな高音域の伸びが気持ちいい「サンシャイン」やぴーさんとゆうさんの掛け合いも楽しいハッピーロックの「ココニイマス」このバンドがプログレッシヴロックを標榜していると云われるのが良く判る「参道」(初めてイントロを聴いた時はゲイリー・ムーアかと思いました)

昭和歌謡的などこか懐かしい哀愁メロディの「銀のスナイパー」はハードボイルドな世界観をゆうさんが力強くドラミングしながら歌うのが既に自分の中ではハイライトの一つになっているし、

「ジャカジャーン」は再びオープニングが始まったかのような衝動を思い起こさせてくれるキャッチーな中にも厭くまでもロックバンドだということを宣言して言うかのような曲でラストは希望を予感させてくれるような「桜の園」まで10曲48分、珠玉のナンバーが揃っている。バンド歴18年で5枚のアルバム作品って現在の世相やリリース感覚に迎合されずにあくまでもご自身たちのペースを頑なに守り、本当に表現したかったものを落ち着いて追及した結果なんぢゃないかと思う。

19:30からスタートした今回のワンマンライヴはライヴハウスの空調がちょうど壊れてしまったらしく、2部構成で休憩を挟んで22:00近くまでアンコールまでやってくれたバンドは汗びっしょりの熱演でそのポジティヴな熱気は空調の故障なんか気にならない程、こちら側にも伝わってきた。

良いライヴだった。まさにグラニットハウスのロックはカテゴライズ不要の「大人のROCK」の一つだと思う。こんな小さな箱でピュアで真摯な大人のロックが堪能できた贅沢な夜を忘れないだろうなぁ・・・